在日朝鮮学生美術展(GAKUBI)とは


 日朝鮮学生美術展覧会(以下学美)は日本全国にあるウリハッキョ(朝鮮学校)に通う在日朝鮮人3、4世の児童、生徒たちの作品発表の場として毎年行われてきました。

 

 2019年6月30日の電撃的な板門店朝米会談を受け、輝かしい統一未来に向かって力強く邁進するウリハッキョ。しかし朝鮮半島を巡る情勢は依然、複雑さを増しウリハッキョと朝鮮学校児童、生徒は変わることなく厳しい状況下にあります。

 そのような中でも、在日同胞はもとより多くの日本の方々の暖かいご支援と声援を受け、本展覧会は今日まで途切れることなく開催されてきました。

 

 

 ウリハッキョ(朝鮮学校)の図工美術教育は、単に表現技法や描写力を育てるものではなく、美術を通してこどもたちの心の成長を促す場であると考えられています。そこから生まれた作品を公開するこの美術展では「心象リアリズム」がより強く表現された作品、決して上手く描くことがすべてではなく、言いたいことや表したいことが枠からはみ出るのも気にせず、元気良く表現することを“よし”としています。

 

 私たちはこのように生活の中から感じ取る実感のこもったリアリズムに裏付けされた素朴な表現こそ真に強い作品だと考えています

 

 

 素朴で明るく時にはユーモア溢れる初級部(小学)や中級部(中学)の作品、深い考察で裏打ちされた力強い造形力で迫る美術クラブの作品など、今を生きる児童、生徒たちの“生(き)の感性”が息づく等身大の作品群は鑑賞者の心に直接、語りかけてくることでしょう。

 

 さらに、様々なマテリアル(素材)とメディアを使ったアプローチで多様な表現が芽生えているのも学生美術展の特徴です。また、授業でうまれた作品(初・図工、中・美術)と中高生の美術クラブでの作品を一緒に展示する事により、心の成長を示す表現の成長段階を一望に鑑賞できるのも特徴の一つと言えます。

 

 

 毎年、北海道から九州まで全国11か所で開かれる地方巡回展は盛況の中にあります。その中でも特に刮目すべきは、学生美術展の作品をこよなく愛し、我々の活動に賛同してくださる山陰地区実行委員会の方々をはじめ多くの日本の方々のご協力で、ウリハッキョの無い鳥取・島根においても地方巡回展が毎年開催されている事です。

 

  全国のウリハッキョハッセン(朝鮮学校児童生徒)たち一人一人の心が紡ぎだした感性豊かな作品世界に、より多くの方が触れてくださる事を願っています。

 

 

 

学生達の素直な心と創意工夫に富んだ表現を

ぜひご鑑賞ください。